6章 情報を盗む情報（データ）それ自体は、物、財物に当たらないため、窃盗罪とならない場合がある。現在は、不正競争防止法が全面改正され、営業秘密を漏洩した場合、10年以下の懲役刑などかなり重い刑罰が科される。個人情報保護法と比較してもかなり重い…

5章 緊急避難 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。 緊急避難は「正と正」の問題。「カルネアデスの板」が…

4章 刑法の役割「道徳」を刑法で強制しようとして失敗した事例。20世紀前半アメリカの禁酒法。酒場が選挙の不正や売春など道徳的退廃の温床になっているとして、飲酒を全面的に罰する法律を制定。結局、密造酒やもぐりの酒場等国中に法を無視する風潮が拡が…

等しきものは等しく、等しからざるものは等しからざるように取り扱う これは、アリストテレスが正義が人々の利益や均衡に存することを喝破したもの。 裁判では、同様の事件は同様に解決し、手続きは公平に、当事者の権利や利益は均衡。即ち、正義への要請が…

権利を主張することは、同時に他人の同等の権利を尊重し、社会の意識を高めること。 権利保障の焦点は基本的に個人へ据えられている。権利の主張にはそれに相応する徳や知性も体得する必要があると理解。 #放送大学#市民社会と法